2005年07月31日
セミの声
家から西新宿のオフィスまでは徒歩30分。健康のため歩くことにした。西新宿、成子坂に差し掛かると「ミーンミーンミーン」とセミの声。例年より少し早く秋の訪れを感じる。
新オフィスは、皆さんに気に入って頂いたようだ。明日より本格稼動。移転プロジェクト委員会のみなさん、素晴らしいオペレーションでした。お疲れ様です。
米国からは、来月開始されるカンファレンスのブースにネームプレートが入ったとの報告を受ける。やりたいこともやらなければならないことも沢山あるが、急がず止まらず、一歩一歩前進しよう。
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2005年07月29日
新井薬師
ありがとうございました。新井薬師。
人情あふれる新井薬師は、混沌とした創業期には必要だったような気がする。いずれにしても15年以上つぶさないでここまで来ることができた。感謝したい。
地域の皆様に対する感謝の気持を胸に、本日夕方から移転作業を開始する。無事移転作業を完了することを願う。
本当にありがとうございました。
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2005年07月28日
信号機システム
信号機システムが完成したという報告を受けた。もとネタは、トヨタのラインスイッチ。パソコンを使うこと、制作系の企業でも使えるようにアレンジした。
聞くところによると、トヨタのラインスイッチとは、製造ラインのいたるところに問題発生を知らせるスイッチが設置されている。問題が発生するとスイッチを押す。押すと全ラインが止まる。一見非常に非効率だ。その場でみんなが発生原因を特定して2度繰り返さないように改善する。それを繰り返すとどんどん効率化される。また、問題が発生したものが後工程に引き継げないという意味でも、すばらしい仕組みだ。
さらに、ラインが止まると他に迷惑がかかるので、人間心理として問題が発生してもスイッチを押したくはない。ところがラインをとめると「よくやった!」ということになるらしい。どうして?? それは、不良品を出荷しないで済んだから。システムだけではなく使う人間を研究しつくしているとはこのことだ。
頭が下がる。そこでアレンジして社内で活用できないかと思って開発して頂いたものが「信号機システム」。考え方は、ラインスイッチと同じ。全スタッフのパソコン(ディスプレイ)上に信号機が表示される。業務遂行中は=青、アイドルタイム(非生産活動の時間)=黄色、事故発生(本来あるべきでない事態が発生している状況)=赤。ひとりひとりのこの情報は全社に共有されて一覧表示される。誰か手伝ってくれないかなと思ったら、空き時間を意味する黄色の信号を探せばいいし。問題発生時には赤を押せば、すぐさま幹部や同僚が助けにくる。
さらにログ情報を残しておき全社的な稼動管理を行う。そして時系列データの分析を繰り返し、ムダ時間の根本要因を究明していく。僕の試算だとこのシステムを習慣化し使いこなせば、月間7920時間の作業時間の短縮が可能。空いた時間をどうする?って。それはみんなで考えて。
「またまた、大きいこと言って・・」と言われそうだが、本当だ。僕を信じて頂くしかない。開始する前に信号機の色の定義をもう少し明確してほしい。やるぞ~う!
(・・社内リリースになってしまった)
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2005年07月27日
創業記念
7月27日、創業記念。「ミツエーリンクス、誕生日おめでとう!」 と言いたい。よく生き延びたね。今後もいろいろあるけど、よろしく。
経営上のすべてのリスクは僕が担っており、法的にはほぼ100%のオーナーということになってしまうが、実態は従業員のもの。まるで成人過ぎたら自立し離れていくことを知りながら必死に子どもを育てようとする親と同じ感覚。
性格だからしょうがないが、社内においても社外においても従属関係を嫌う。どんなに時間がかかろうが困難が待ち受けていようが、「自立と協調」の組織を作りたい。それぞれが自立しかつ協調する組織形成がミツエーの持続性的発展の条件になると思うから。
自分にこだわりすぎ、スタッフのアイデアや顧客企業様の苦言に耳を傾けないようでは、明日は無いと思うから。
来月7日までの予定で、野口さんが搭乗するスペースシャトルが宇宙に向けて出発した。ミツエーも時を同じくして来月の7日まで米国に3名派遣した。今後3ヵ年計画の一歩を踏む。将来の大切なパートナーからもうれしいご連絡を頂いた。社内では、移転のための準備が着々と進んでいる。それぞれ与えられた、かけがえのない人生を楽しめる組織にしていこう。
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2005年07月26日
ワールド
アパレル大手のワールドは25日、取締役会を開き、経営陣による自社株式の買い取り(マネジメント・バイアウト=MBO)を実施して、株式を非公開にする方針を決めた。asahi.com
理由は、「すでに自社ブランドや会社の知名度は高く、大きな資金調達計画もないことから、株式上場にこだわる必要はないと判断した。 」と。
本来的には、株式公開を機能的視点でみると、その最も大きな役割は、資金を中心にした経営資源の調達システムだろう。歴史的に間接金融(銀行)に頼っていた日本の企業も米国式の流れが浸透しはじめ、直接金融(投資家)からの調達システムをつくっておかなければならないという風潮が昨今の株式公開ブームといえる。本来的にはその他のメリットは付加的なもの。(一部違った風潮もあるにはあるが・・・)
そういう観点からいうと、知名度が高く、資金調達計画もなく、利益が十分上がっておれば公開している意味はそれほどないことは確かだ。
企業としてのスピード化、独自性の追求する企業でかつ上記のような優良企業は今後、非公開化を選ぶことも十分考えられる。「ゴーイング・プライベート」もまた企業としてある意味すばらしい形だと思う。自立しているという意味で。
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2005年07月24日
四為
書籍を斜め読みしていると、「万世の為に太平を開く」という言葉にぶつかった。なんというんだろう、とても響きのよい言葉だなあ、と感じた。そこですこし調べて見ると、北宋の大儒、張横渠の不朽の名言の一句であることが分かった。
四為
天地の為に心を立て
生民の為に命を立て
往聖の為に絶学を継ぎ
萬世の為に太平を開く 張横渠
とある。ところがもっと興味深い解説を発見。引用-(四為)
「 横渠の思想の特徴 は、「気」を万物の根源とする気一元論にある。「一陰一陽するこれを道」とし、気すなわち道と考える。この万物の根元である気は、空気のようなまたガスのような微粒子で、我々をとりまく空間に充満しており、常に浮沈・升降・動静などの陰と陽の対立があり、その陰陽が互いに感応しあって、生成変化して万物となる。例えば、天はこの気の浮上したもので、地の外側を運行・旋回し、地は気の純粋なものが中心に凝集したものである。この天地の間における陰と陽の気が、感遇・聚散して、天上では風・雨・霜・雪・露の自然現象を生じ、地上では山川万物を形成させるという宇宙論を説いている。」
なぜ、このような解説に興味を示したがというと、むかしから「陰・陽・気から織り成す調に乗れ」という言葉に引かれていたが、このなかで「気」の扱いに対してより深い意味が見えてきたから。
一見ビジネスには関係のないように思えるが、
ビジネスは、直感と数字を使いながら、ああでもないこうでもないと回答を探していく。また、企業の本質的機能としてしょうがないことだが、自分や自分達がもっとも有利になるような近道を探そうとする性質がある。そうすると呼吸が浅くなり「息が黄色く」感じるような時さえある。そのような時は、大概、心のバランスを失っている時でもある。心のバランスを失っている時(カオス)というのは、作戦が失敗する可能性が高い。
そのような局面を打開するために、心の中に宇宙観(コスモ)をつくっておく必要がある。多くの人にとって、よい「言葉」を発見したなあ、と思うときは心のバランスを欲しているときなのだろう。
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2005年07月23日
おめでとう
大幹部の一人に第一子が誕生した。おめでとう。世の中少子化というが本当か?と思うぐらいミツエーでは出産ラッシュ。今年に入ってすでに8人目。これから2-3ヶ月の間にさらに3名。とにかくすごい年になりそう。意識しているわけでないが肩が重くなり始めている。
ミツエーは5年前まで、スタッフの定着率の問題で悩み続けた。そして多くのスタッフに協力頂きながら企業と個々の良好な関係を築くために多大な努力を続けて来た。独特の人事制度、教育システム、業務プロセスを持っているのは、関係性構築に関して改善し続けた結果であり、ごく自然な成り行きだったといえるかもしれない。
最近、ミツエーはまとまりが良い組織だと言われるようになったが、案外この辺の努力が強さの源泉かも知れない。
これからも、改善は必要だと思う。可能なところから一歩一歩だと思っている。幸せはすぐ来るものだと思っていただいても困るが、組織の成長に合わせて共に努力していこう。
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2005年07月22日
女性の力
女性の力というものは、企業を支える力として本当にすばらしいものがあるなって思う。身近なところ恐縮だが、社長室担当の存在がないと5割以上僕の業務執行がとまってしまう。おまけにバリバリのバイリンガル。僕関連の業務で海外のやり取りは一手にこなす。顧客満足度の担当もしかり。すでに彼女のもっているスキルは国内有数。社内はフラットなので特別な職位を渡しているわけではないので社内調整が大変だと思うが、それでもシャーシャーとこなしてしまう。すごい感性だなあ、と思うデザイナー。一ヶ月有給(ステップアップ有給)を取っている同僚をフォローのためにお子さんをおばあちゃんに預けてがんばっている管理部門。派遣会社から来ている方もいるが、誰よりミツエーファンでいつも「I love mitsue!ですから・・」と笑いながら各フロアーにも出没してキメの細かいサポートを淡々とこなしてくれる。OHSASで管理されているので週末出社というのはほとんどないが、それでも詰まった時にはよく顔を見かける解析担当。部下に配慮していつも手持ちの案件が一番多い女性幹部・・・・・
きりがない。ここまで書くと会社を回す大切なところはほとんど女性ではないかと錯覚する。しかしそれは錯覚でなく本当のことなのだろう。
僕たちは、「ありがとう!」の気持と言葉をいつも忘れてはならんね。
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2005年07月21日
めざせ12億人(和食人口倍増計画)
世界の「日本食人口」(日本食を1年に1回以上食べる人)を、官民の協力の下、5年後には推計で現在の2倍の12億人にしようという計画が19日、まとまった。asahi.com
久々に、「おもしろ~いニュース」。
これって日本の国際戦略? いずれにしても世界に日本を理解していただくためには、まずもって文化を伝え理解していただき好きになっていただくのが一番。そういう意味で生活に一番身近な食文化というのは非常にいいアイデアだと思う。
日本人はどのタイミングから海外文化の輸入に力を入れ始めたのか?その起点は存ぜぬが、開国から130年以上が過ぎ、戦後60年が経過した。国連の常任理事国等の話もあり今後ますます日本の役割は重く責任あるものになるだろう。いろいろな意味でアウトプットしてもいいタイミングだと思う。したがって賛成!
ちなみに、IT分野にしてもしかりでは?
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2005年07月20日
Googleマップ
一週間後、カンファレンス参加のためにカリフォニアに出発するグループがいる。僕も様子を見ようと思い後追いでいくことに。
そこで、場所を確認しようと思い、地図帳を開く(URL)。そして、サテライトボタンを押す。すると衛星写真が映し出され、拡大していくと・・会場ドームが・・ホテルが・・・その間の道路が・・・周辺の風景が・・・写真で映し出される。
さらにその周辺、30km離れた場所のマンハッタンビーチには知り合いがいる。ついでに立ち寄ろうかなと思う。マウスで画面を移動する。地図で見当をつけ、サテライトボタンを押す。すると知り合いの家が航空写真のように実写で確認できる。「あったあった!」とほっとする。地球上であればどこでも可能。
こんな便利な地図帳があるわけがない。と思いきや、存在する。それは、Googleマップ。まるでスペースシャトルに乗り込んで、双眼鏡で地球を・・我が家を・・覗き込んでいるような錯覚に陥る。
すばらしいというんだろうか、恐ろしいというんだろうか?
何度使用しても、信じられない驚きを体験してしまう。
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2005年07月19日
熱き心
仕事をする上で一番の喜びは、熱き心をもって、困難を乗り越えたときだろう。
仕事をする上で一番楽しいことは、皆が熱き心で、同じ目標に向かっているときだろう。
そういう組織が一番いい。それで十分。
ただ、いざというときに、それだけではみなさんを守りきることはできない。
あらゆるリスクと法的な問題に施策を講じておきたいのは、「熱き」みなさんを守り、多くのステークホルダーを守る責任があるから。マイナス側面をクリアーしようとしない組織に持続的発展の可能性はないから。
連休中、わんさかページを汚してしまったのは、そういうこと。
全体からすれば、ほんの些細な事に過ぎないが、いざというときに大切なみなさんを守ることができると信じている。
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2005年07月18日
まとめ (コーポレートガバナンス:リスク管理:内部統制)
もう少ししっかり勉強しなければなあ、と思っていたところ、「コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組について-構築及び開示のための指針-」なるものが経済産業省から公表されるというニュース。この3連休を使い一応まとめてみた。
僕が思う結論としては、コーポレートガバナンス/リスク管理/内部統制/というテーマにしたISOを構築と思えば、気が楽になる。この指針にはプロセスマネジメントとは一言もいっていないが、示唆するところは明らかにそうだ。プロセスマネジメントであればミツエースタッフにとっては馴染みやすいだろう。将来の自分たちのためと思って、みんなで少し勉強してみようや。
下記僕の解釈と感想等。
構築のための指針
全体
フレームワークとしての感想
個別
(1)コーポレートガバナンスの確立
(2)健全な内部環境の整備・運用
(3)トータルにリスクを認識・評価
(4)リスクへの適切な対応
(5)円滑な情報伝達の整備・運用
(6)業務執行ラインにおける統制と監視の適切な整備・運用
(7)業務執行ラインから独立した監視(内部監査)の確立
内外モデルの比較
1.米COSO報告書(内部統制の統合的枠組み)--米国
2.統合リスク管理(米COSO ERM)--米国
3.EWRMモデル -- ArthurAndersen,JAMES W.DELOACH
4.ORCAモデル -- PricewaterhouseCoopers,
5.コンバインドコード(統合規範)--英国
6.加CoCo報告書-- カナダ
7.リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の指針 --日本
参照した資料 中間報告(案)(PDF形式:911KB)i50713bj-i50713cj-i50713dj(経済産業省Webサイトより)
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2005年07月18日
業務執行ラインから独立した監視(内部監査)の確立
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
業務執行ラインから独立した監視(内部監査)の確立 業務執行ラインから独立し、高い専門性及び倫理観を有した内部監査部門を設置し、運用していくことが重要。
---------------
用語の解釈
1.業務執行ライン =業務執行を行う現場
2.独立した監視(内部監査) =第三者的(客観的)に部門を見ることが可能な存在、または人
まとめ
この項目は、内部統制としての独立した監視(内部監査)を意味するものと思われる。つまり経営層に対する支援システム。
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2005年07月18日
業務執行ラインにおける統制と監視の適切な整備・運用
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
トータルなリスクの認識・評価及び適切な対応を反映した、経営管理・業務管理・業務執行の体制や規則(手続き、マニュアル等)を定めるとともに、不断の見直しを行っていくことが重要。
---------------
用語の解釈
1.業務執行ライン =業務執行を行う現場
2.体制や規則 =組織編制とプロセスの明確化、さらにマニュアルの整備
3.不断の見直し =PDCAサイクルと定期的な内部監査の実施によってレビュー(見直し)機会を常設し、継続的改善を図っていくこと。
4.統制 =統制活動の分類は次の通り。
1)予防的統制(:例えば、行動規範等により不祥事を事前に防止)
2)発見的統制(:例えば、管理階層の監視により発生した不祥事を発見)
3)システムによる統制(:例えば、安全装置等を設けることにより不祥事に対応)
4)マニュアルによる統制(:例えば、業務規則、マニュアル等により不祥事に対応)
まとめ
面倒だと思わないで、みんなが生きていくための仕掛け作りだと考えればいい。
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2005年07月18日
円滑な情報伝達の整備・運用
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
通報者の匿名性の確保等、通報者の不利益回避のための厳格な措置を講じつつ、通常の業務報告経路とは別の報告経路(ヘルプライン等)を確立すること、また、重大な事態が発生した際に、迅速かつ的確に企業経営者に情報が伝達される仕組を構築しておくことが重要。
---------------
用語の解釈
1.通報者 =組織を取り巻くステークホルダーのことと認識
2.通報者の不利益回避 =目的は通報しやすい環境の提供。ゴールとするところは経営に関わる重大なリスクを未然に防ぐこと。
3.別の報告経路(ヘルプライン等) =通常の情報経路では、直属の上司になる。一般的に「経営に関わる重大なリスク情報」は、通報者の身近で起きており、直属の上司では利益相反を起こす可能性がある。したがって情報が経営に伝播し難い可能性がある。そのことを回避する方法論。
まとめ
大事故は突然には起こらないと言われる。企業経営においては、大きな事故から身を守るために、血流系や神経系の整備を事前に行い、誰もが活用できる環境づくりをしておくことが大切だということか。
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2005年07月18日
リスクへの適切な対応
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
対応すべきリスクの優先順位を踏まえ、自社の内部統制をダイナミックに見直しつつ整備・運用し、リスクに適切に対処していくことが重要。
---------------
用語の解釈
1.対応すべきリスクの優先順位 =項目をあらかじめ洗い出し、スコアリングしておくこと。
2.内部統制 =自社が(現状)コントロールに使用しているプロセス方法の意味。
3.ダイナミックに見直し =経営環境の変化に対応できるように、内部統制システムそのものを定点的にレビュー(見直し)をかけ、システム(制度)的に変更可能な状態を作っておくことが重要だということ。
まとめ
備えあれば憂いなし。そのための前提条件や方法論に関して言及している。
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2005年07月18日
トータルにリスクを認識・評価
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
経営に重大な影響を及ぼすリスクをトータルかつ適切に認識・評価することが重要。その際、リスクの影響及び発生可能性を勘案して、対応するべきリスクの優先順位を決定することが重要。
---------------
用語の解釈
1.リスク =マイナス側面の影響、さらにプラス側面(チャンスを逃した時のリスク)の影響も含む。
2.トータル =業務遂行との関係、法令遵守との関係、財務報告との関係など企業を取り巻く幅広い範囲。
3.適切に認識 =正確な現状把握を意味する。具体的には、要素と機能面をわけ、QFD等のツールによってその重要度(CTQ)を推し量るような試みを行えばいいと思う。
4.優先順位を決定 =スコアリングを行えという意味。具体的にはISO14001等の目標管理制度(MBO)を活用することによって、より正確な優先順位を決定ができるものと推測する。
まとめ
トータルにリスクを認識・評価とは、組織全体におけるリスクの項目を洗い出し、現状把握を正確に行い、かつ、経営的なインパクトをもとに重み付けを行っておくこと。
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2005年07月18日
健全な内部環境の整備・運用
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
コーポレートガバナンス等についての全社的な調査、評価等を実施する統括部署を設置し、倫理規程や法令遵守マニュアル等の作成、従業員に対するそれらの徹底を行うとともに、権限の過度な集中や過度に広範な裁量の付与を避け、部門間の明確な相互牽制機能を維持することが重要。
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用語の解釈
1.コーポレートガバナンス =「企業経営を規律するための仕組」
2.健全 =バランスがある。偏っていない。
3.統括部署を設置 =ここでは組織横断的で、かつ第三者的な機能の役割を担う部門を意味する。組織形態的にはマトリックス組織の横軸部門が想定される。
4.従業員に対するそれらの徹底 =上下の指令系統ではなく、全社を対象にし、かつ役職を度外視した「委員会」による社内浸透とレビューが効果的。徹底度合いを計るために数値化できるデータを選択して、定量的調査、全社に向けてそれらのフィードバックによりスバイラルアップすることが望ましい。
5.相互牽制機能を維持 =性悪説的な解釈をすべきではなく、予防処置的なシステムと解釈すべきだろう。権限の過度な集中や過度に広範な裁量の付与は、それ自体、健全性やバランスを失った組織として解釈すべき。また、「業務執行権限と責任」、「指揮系統」及び「報告系統」等を職務規程や権限規程等に規定しておくことが前提といえる。
まとめ
健全な内部環境とは、組織の偏りをいざというときに是正できるよう、第三者的権限機能をあらかじめ作っておくことと、その機能が全社的に合意されている状態にするためにマニュアル作成や教育を行っておくことと解釈できる。
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2005年07月18日
コーポレートガバナンスの確立
指針案は下記の通り。i50713dj-
--------------
コーポレートガバナンスが有効に機能するためには、 1)企業理念・行動規範等に基づき健全な企業風土を根づかせ、この健全な企業風土により企業経営(企業経営者)が規律される仕組が有効に機能すること、 2)監査役(監査委員)の監査環境整備・実質的な機能強化により、監査が適正に行われること等、 が重要。
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用語の解釈
1.コーポレートガバナンス =「企業経営を規律するための仕組」
2.企業風土 =企業理念・行動規範等、行動プロセスや思考プロセスが全社共通で習慣化されたもの。
3.企業経営が規律される仕組=企業風土をつくり、その風土に企業経営を従わせる(つまり合意され明文化されたルールの存在が前提にある)こと。
4.監査が適正に行われること =第三者的立場(つまり客観的)に監査が行われるように、環境を整備(つまり合意されたルールを作ること)し、その権限の範囲と責任の所在を明確にし、全社的に合意を取り付けた上で実行されること。
まとめ
日本のコーポレートガバナンスの根底にあるものは、社内に自浄メカニズムと主体的改善メカニズムをつくることのように思う。
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2005年07月18日
より具体的な解釈とアクションのために
「コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組について-構築及び開示のための指針-」について一応、感想をまとめてみたが、各項目に関してもう少し具体的な解釈とアクションする場合の方向性を考えてみたい。
項目は、
(1)コーポレートガバナンスの確立
(2)健全な内部環境の整備・運用
(3)トータルにリスクを認識・評価
(4)リスクへの適切な対応
(5)円滑な情報伝達の整備・運用
(6)業務執行ラインにおける統制と監視の適切な整備・運用
(7)業務執行ラインから独立した監視(内部監査)の確立
に関して。
切り口は、弊社に照らし合わせて。解釈に使う言葉は、弊社幹部であれば理解できる用語を使って。とりあえずトライ。
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2005年07月17日
コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組について-構築及び開示のための指針- --まとめ
「コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組について-構築及び開示のための指針-」は、2005年7月13日、経済産業省「企業行動の開示・評価に関する研究会」によって公表された。拝読させて頂いたが、フレームワークという視点で自分なりにまとめてみた。
フレームワークの特徴は、次の7つの構成要素から成り立っている。
(1)コーポレートガバナンスの確立
(2)健全な内部環境の整備・運用
(3)トータルにリスクを認識・評価
(4)リスクへの適切な対応
(5)円滑な情報伝達の整備・運用
(6)業務執行ラインにおける統制と監視の適切な整備・運用
(7)業務執行ラインから独立した監視(内部監査)の確立
これらは、内外モデルの検討、国内不祥事分析、好事例を参考にした上での結論であり、納得しやすかった。流れとしては、米COSO報告書→→統合リスク管理(米COSO ERM)の影響を受けているように思えた。最終的には、組織への落とし込み、具体的にアクションするための支援ツールが必要ではないかと感じた。その点、EWRMモデルは非常に優れたメソッドやツールを提案しており、この辺をうまく活用するとより導入しやすくなるのではないかと推測する。
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2005年07月17日
リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の指針--内外モデルの比較
リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の指針--は、2003年、(経済産業省~リスク管理・内部統制に関する研究会報告書によって公表された。
フレームワークの特徴は、資料を拝読するかぎり多くを語っていない。しかし、全社活動のための環境つくりや情報伝達の基盤づくりの重要性をうたい、組織の各層別にPDCAサイクル、コントロール、モニタリングを実施する等、プロセスマネジメント手法の色合いが強いように感じた。また、独立した内部監査システムの構築の必要性、企業経営者の意識と行動のあり方に関して触れている。いずれにしても、組織の持続と発展という視点が根底にあり、企業集団全体で一体となった取組の必要性に着目しているところが海外モデルと比較すると特徴的ではないか?
「リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の指針--内外モデルの比較」の続きを読む
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2005年07月17日
加CoCo報告書--内外モデルの比較
加CoCo報告書--は、1995年、The Criteria of Control Boardによって、「Guidance on Control」として公表。カナダ発。
フレームワークとしての特徴は、目標/コミットメント/能力/監視と改善/の4つの要素から構成されている。紹介されている解説からはアクションのための落とし込みの解説がなく残念。
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2005年07月17日
コンバインドコード(統合規範)--内外モデルの比較
コンバインドコード(統合規範)--は、1999年、The Institute of Chartered Accountants in England and Walesによって、「Internal Control;Guidance for Directors on the Combined Code」として、コーポレートガバナンス原則とその開示指針で構成されている。英国のモデル。
フレームワークとしての特徴は、特に解説されていないが、アプローチ方法が他と異なる。経営側の視点から、ステークホルダーに対してどのように情報開示とアカウンタビリティ(説明責任)を行うかを重点におき、その結果外部からのチェックを受け企業の持続的な発展を図ろうというアプローチのような印象を持った。
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2005年07月17日
ORCAモデル--内外モデルの比較
ORCAモデル--は、PricewaterhouseCoopers(PWC)によって開発されたもの。プライスウオーターのWebサイトにSustainability Management System Assessmentsのアプローチの手法として、ORCAモデルが紹介されている。(英語で残念)。
フレームワークとしての特徴は、事業目的(Objectives)/リスク(Risk)/内部統制(Control/Process)/経営組織(Alignment)の4面から捉えており、事業目的をステークホルダーとの関係性という視点から明確化し、目標管理制度(MBO)の手法によってマネジメントしていくという印象を持った。特に株主の投資リスクを削減するための企業におけるマネジメントフレームワークに向いているのかなあという印象。
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2005年07月17日
EWRMモデル--内外モデルの比較
EWRMモデル--は、2000年、ArthurAndersen,JAMES W.DELOACHによって、Enterprise‐wide Risk Management(EWRM-エンタープライズワイド・リスクマネジメント)として開発されたもの。EWRMモデルについて紹介している書籍に「図解リスクマネジメント」がある。
フレームワークとしての特徴は、ビジネス戦略と方針/業務とプロセス/人と組織/マネジメントレポート/評価方法/データとシステムの6つの構成要素で成り立っている。EWRMモデルはCOSO ERMモデルを具現化するためにより具体的なアクションを示しているといえる。特に驚くことは、最先端のマネジメントツールが多数使われていることだ。たとえば、
1.フレームワーク全体がシックスシグマ改善モデル(DMAIC 定義-測定-分析-改善-管理 :GE型)を採用しているように思える。
2.リスク管理のプロセスを構築し、継続的な改善を実現するためにPDCAサイクルを採用している。
3.改善のレベルを向上させるための施策として、成熟度モデル(5段階:初期状態、繰り返し可能、定義・制度化、管理化、最適化 -Capability Maturity Model Integration)を採用している。
4.具体的に組織や人を円滑に動かすことを目的として役割と責任の明確化をうたい、そのバックには、最先端のプロジェクトマネジメントの手法が見え隠れする。
等々。アクションを起こすフレームワークとしては非常によくできたモデルだと感心する。
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2005年07月17日
統合リスク管理(米COSO ERM)--内外モデルの比較
統合リスク管理(米COSO ERM)--は、1993年、米国のCommittee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission(COSO)が一年前に公表した「Internal Control ― Integrated Framework(内部統制の統合的枠組み)」のCOSOモデルを発展・継承する形で開発された「Enterprise Risk Management ― Integrated Framework(全社的なリスクを管理する枠組)」のドラフトを公表したもの。経緯は「COSO ERM 草案の背景」が参考になる。
フレームワークとしての特徴は、内部環境/目的設定/事象認識/リスク評価/リスク対応/統制活動/情報とコミュニケーション/監視活動の8つの要素から成り、基本的にはシックスシグマ改善モデルであるMAIC(測定-分析-改善-管理 :モトローラ型)のフレームワークに非常に似た印象を持つ。また、ERMでは企業経営の目的の分類として、1)戦略、2)業務活動、3)財務報告、4)コンプライアンスという4つのカテゴリを設定している。これらの目的は、リスク管理に関して事業体全体を網羅しようという試みと、全社的な取り組みを可能にするためによりアクションプランを立てやすいように、一年前のドラフトに改善を加えようとしたのではないだろうか。
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2005年07月17日
米COSO報告書(内部統制の統合的枠組み)--内外モデルの比較
米COSO報告書(内部統制の統合的枠組み)は、1992年、米国のCommittee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission(COSO)が「Internal Control ― Integrated Framework」としてドラフトを公表したもの。
フレームワークとしての特徴は、統制環境/リスク評価/統制活動/情報とコミュニケーション/監視活動の5つの要素から成り、シックスシグマ改善モデルであるMAIC(測定-分析-改善-管理 :モトローラ型)のフレームワークに非常に似た印象を持つ。さらに施策の前提条件となる社内環境として気風(文化)の決定、また、改善・管理の前提になる情報伝達、コミュニケーションの重要性をうたっている。
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2005年07月17日
内外のモデル比較
3連休ということもあり、勉強させていただく。経済産業省による「コーポレートガバナンス及びリスク管理・ 内部統制に関する開示・評価の枠組について -構築及び開示のための指針- (案)」の中に、内外の主な考え方(モデル等)について調査・検討を行い、参考となる考え方・要素等を整理しているコーナがある。
対象にあがっているものは、
1.米COSO報告書(内部統制の統合的枠組み)--米国
2.統合リスク管理(米COSO ERM)--米国
3.EWRMモデル -- ArthurAndersen,JAMES W.DELOACH
4.ORCAモデル -- PricewaterhouseCoopers,
5.コンバインドコード(統合規範)--英国
6.加CoCo報告書-- カナダ
7.リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の指針 --日本
フレームワークという側面から特徴、または比較してみると面白いかもしれないと思う。独断と偏見で・・感想をまとめてみたい。Blogはこういう時は使い難いが・・・自分自身の頭の整理のためにやってみる。
今回「企業行動の開示・評価に関する研究会」が、概要案として公表した、「コーポレートガバナンス及びリスク管理・内部統制に関する開示・評価の枠組について-構築及び開示のための指針-」と上記海外のモデルを比較することで、何か見えるものがあるかもしれない。
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2005年07月16日
モニタリングとアカウンタビリティ
幹部から、企業とは何か? について質問されたり、話し合ったりする。特に、企業はだれのものか? に関しては必ず迷路に入る。僕としてはいつか明快な回答を提供しなければと思っている。そんなこともありガバナンスという言葉に興味がある。
前回触れた、経済産業省による、「コーポレートガバナンス及びリスク管理・ 内部統制に関する開示・評価の枠組について -構築及び開示のための指針- (案)」のなかに注目すべき解説があった。
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2005年07月16日
ガバナンス
経済産業省は「コーポレートガバナンス及びリスク管理・ 内部統制に関する開示・評価の枠組について -構築及び開示のための指針-(案) 」なるものを発表。面倒だなと思いつつも知らないわけにもいかないかなあ、と思い経済産業省のWebサイトより指針案をダウンロード。
考え方、内外のモデルの紹介、国内の不祥事の分析、好事例、キーワードとなる用語の定義もされおり勉強になった。
興味があった、キーワードとなる3つの用語の定義に関しては
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2005年07月15日
VOC(顧客の声)
成果物の納品時に送信されるお客様アンケートはISO10002や長年培ってきた手法を用いて集計される。最近はQFD(Quality Function Deployment-品質機能展開)もうまく使いこなしているようだ。昨日拝見したデータは極めて貴重なデータだと思った。ここまで来るとさらに上を狙いたいものだ。
顧客満足度関連で興味深い話として、カスタマー・ロイヤルティ・リサーチ・センターのオールディ・キーン氏の発言がある。
「一番満足度の低かったのは誰だと思いますか? 不満を訴える顧客のほとんどは、製品やサービス戦略のターゲットとされていなかった人々なんですよ」(The Six Sigma Way)。
「顧客満足度測定」は、VOC(顧客の声)システムの構築とも呼ばれる場合がある。これらを実施する場合、自社商品やサービスのターゲットを定義しておかないと、収集されるデータを一義的に見てしまい、否定的なデータに対して自戒的になる。自社の業務に余程問題があるんだろう・・と。
オールディ・キーン氏の発言を参考にすれば、個別の不満要素やその原因を捉えることは重要だが、データを積み重ねながら回答を寄せてくれた顧客企業様の「層」を捉えることが極めて重要だということだろう。
「層」をどのように定義かも研究のひとつとなる。たとえば、デモグラフィック(性別・年齢・年収といった属性から分析)、サイコグラフィカル(心理的な趣味・嗜好・関心・興味といった点から分析)等、ひとの属性を企業に置き換えても面白い。また、The Six Sigma Wayを参考にすれば
・満足している既存顧客層
・不満を抱いている既存顧客層
・失った顧客層
・競合他社の顧客層
・潜在顧客層
・将来購入する見込みのある層
なども参考になる。インターネットの時代においては他にもユニークな分析方法が見つかるかもしれない。いずれこれらのノウハウは顧客企業様に提供し、活用していただきたいと考えている。さらに研究していただきたい。
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2005年07月13日
ギャップ・コントロール
イメージと実態。Webの運用でもこの辺の手加減(コントロール)が非常に大切だなあと思う。たとえば使用前と使用後との関係性に置き換えると、使用前はイメージが先行し、使用後は実態が存在する。そこには必ず「ギャップ」が存在する。このギャップが右肩上がりなのか、右肩下がりなのかによって、信頼関係が大きく変化する。
イメージを高めることは市場浸透の速度をはやめるには役立つが、実態が追いつかなければ、持続性に障害が発生する。実態にあわせたイメージづくりでは市場浸透が遅れる。
マスマーケティングに強いテレビ雑誌等の場合、その特性からいって大衆(マジョリティ)が対象になる。この層は、パイは大きいが温まりやすくて冷めやすい層であり、実態よりもイメージに影響を受けやすい。したがってイメージ戦略を中心に据えたくなる。
ところが、インターネットの場合、イメージだけを先行させても、実態とのギャップが大きすぎると、大衆(マジョリティ)よりもその分野に関して知識が高い、イノベータやアーリアダプタという層が掲示板やBLOGで評価や疑問を投げかけてくる。また、その情報は大衆にすぐ知れることになる。結果目論んだイメージ戦略は地に落ちる。しかもイメージを上げようとすればするほど、下降率も増大する。
目指すイメージとその実態。どの程度までの「ギャップ」が許容範囲かをしっかり押さえながら、情報設計を行うことがWebマーケティングでは大切なのであろう。いわゆる「ギャップ・コントロール」。
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2005年07月07日
人工の星
星の観測の邪魔になる大気の揺らぎを帳消しにするガイド役として、夜空にレーザー光を照射して「人工の星」を作る装置を日本の技術者が開発した。これをハワイにある「すばる望遠鏡」で使えば、どの方向の天体でも「ハッブル宇宙望遠鏡(世界初の宇宙に浮かぶ天文台(HST)」の約3倍の鮮明さで撮影できるようになるという。 asahi.com
すごい! やはり僕も日本人というんだろうか。こういうすばらしいものを日本の技術者が開発してくれるとうれしくなる。また、励みにもなる。さらに七夕の日にこういうニュースはおしゃれ。
昨日クリエイティブ系の幹部と雑談したなかで、「すべきである」というものがあまりにも多いと、新しい発想が細るし、若いクリエイティブ系の人材を育てるに当たってはあまりよくない、と話していた。 いい意見だと思った。
経験者(古い人間=たとえば僕)は、過去を知っているので、将来を予測する場合、リスクへの察知は比較的容易だ。しかし、過去の流から将来を予測方法は直線的で視界の範囲が狭く大胆な発想ができない傾向にある。若者は経験が無いのでリスク管理は苦手だが、発想に使う「要素」の選び方が柔軟で、かつ組み合わせ方が大胆だ。
「すべきである」は、リスク管理にしようすると効果的だが、新しいものを生み出すには邪魔になる。幹部の意見を解説するとこういうことか。
「ひと」も「要素」も組み合わせ方が大切だ。すごい! というものは大概、発想がすごいのではなく、「組み合わせ方」がすごい場合がほとんどだ。こういう角度で物事を考えると、アイデアなどいくらでも出てくる。「人工の星」に負けないように、我々もどんどん新しいサービスを自らの力で開発していきたいものだ。
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2005年07月06日
監査の監査
朝日新聞によると、企業決算の不正をチェックする監査法人が、自らを監査する「監査の監査」が義務づけられるようになるという。
なかなか面倒な社会になった。・・というよりも本来の果たすべき機能がうまく機能していないためだろう。また、時代背景の影響もあるのか? 経済を円滑に回すためには、各企業の発展が必要。発展するためには投資が必要。投資をするためには資本の注入が必要。資本の注入は株価が影響する。株価は業績に影響する。したがって業績を上げなければならない。・・・・・しかし、業績は景気に左右してしまいいつも業績がいいとは限らない。業績を上げるためにはまず株価を上げなければお金が集まらない。集まらなければ投資ができない。投資ができなければ企業の発展が遅れる。そうなれば経済全体が活性化されない。正のスパイラルも負のスパイラルも企業決算を起点にして動きはじめる。この辺に企業経営側のジレンマがあるのか? しかし、不正が継続すればいつかばれてしまいエンロンやワールドコムのように社会に大きなインパクトを与えてしまう。
企業の不正が、社会に悪影響を及ぼしては困る。したがってすべての「起点」になる決算の不正はゆるされない。活動を監視するのはなんといっても監査システムに限る。しかし現状の監査システムではうまくいかない。では。「監査の監査」・・・と。
これらの動きはひとつ間違えると僕がやってしまったISO9001「品質マネジメントシステム」の初期段階の失敗に似ている。
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2005年07月05日
機会の平等
目標管理制度(MBO)とは成果主義的な色合いが濃く、最終的には「結果に基づく平等」の仕組みを創り出すことだと思っていた。これを人事制度に組み込むために、5年前、ISO14001の取得までした。(ISO14001=環境マネジメントシステムの管理フレームワークは目標管理制度そのもの)
一年前に、ある方から言われたことがある。「ヨーロッパ文化では、結果に基づく平等もさることながら、機会(チャンス)の平等が存在している」と。
結果に対して平等をうたったところで、機会が無ければ結果はうまれないではないか?という指摘。ごもっともだ。
昨日、ミツエーの採用プロセスに対してご指摘を受けた。創業間もないころは、応募者も少なかったせいもあり採用は「ご縁」という意識が強かった。したがってご応募の早い方を優先していたように記憶している。現在、年間数千名の方にご応募していただいている。そのような歴史の流れもあり一次では書類選考にさせていただいている。
しかしながら、経歴書だけで何が分かる?と自問すれば、ほとんど分からない、という結論になる。「機会の平等」いう側面で考えてみると、進化した情報インフラを使用すればいろいろなことが可能だ。今回のご指摘を見直しのよいきっかけにしたい。
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2005年07月03日
懐かしきひと
昨日、懐かしいひとから連絡があった。創業間もないころにお世話になった大西さん。最後に声を聞いたのは8年前。時間の経つのは早いものだ。ご家族の皆さんもお元気だと伺って安心した。創業間もないころは今以上に大変乱暴な経営者で皆さんを困らせたように記憶している。その中でも発想豊かな彼には大変お世話になった。「どうしてこんなに次々にアイデアが出てくるの??」と不思議でたまらなかった。まるでドラえもんのポケットとはこのことだ。
あと数週間で、創業17周年目を迎える。この機会に、創業期の懐かしい人に会い、労をねぎらい感謝の意を伝えなければ成らないと思っている。また皆さんの話を伺い、僕にとって創業精神とは何だったのかを客観的に分析してみたい。
いままでの歴史をレビューし、そして現在のスタッフと共に、新しい環境で第二創業期をスタートしたいと考えている。
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2005年07月02日
CSRとコーポレート・ガバナンス
ミツエーのCSR(企業の社会的責任)活動は、誰のためにやっているわけではなく元々自社のための活動だった。CSR活動の一種であることを教えてくれたのは、数年前たまたまご来社していただいた経済産業省の矢野氏によってである。まだまだ道のりは長いが、社内スタッフはよく協力しくれる。ありがたいものだ。
コーポレート・ガバナンスという言葉は2000年前後からよく耳にする言葉になったが、遅まきながら勉強してみると、CSRと関連性が強いなと感じる。僕の捉え方からすると、CSRはステークホルダーに関してより広い視点を持つが、コーポレート・ガバナンスはCSRの一部だと考えると整理しやすい。
コーポレート・ガバナンスは「企業統治」と直訳されているが、この言葉はなかなか曲者で利害者の立場によって解釈が異なる可能性が高いのではないか思っている。