2005年07月24日
四為
書籍を斜め読みしていると、「万世の為に太平を開く」という言葉にぶつかった。なんというんだろう、とても響きのよい言葉だなあ、と感じた。そこですこし調べて見ると、北宋の大儒、張横渠の不朽の名言の一句であることが分かった。
四為
天地の為に心を立て
生民の為に命を立て
往聖の為に絶学を継ぎ
萬世の為に太平を開く 張横渠
とある。ところがもっと興味深い解説を発見。引用-(四為)
「 横渠の思想の特徴 は、「気」を万物の根源とする気一元論にある。「一陰一陽するこれを道」とし、気すなわち道と考える。この万物の根元である気は、空気のようなまたガスのような微粒子で、我々をとりまく空間に充満しており、常に浮沈・升降・動静などの陰と陽の対立があり、その陰陽が互いに感応しあって、生成変化して万物となる。例えば、天はこの気の浮上したもので、地の外側を運行・旋回し、地は気の純粋なものが中心に凝集したものである。この天地の間における陰と陽の気が、感遇・聚散して、天上では風・雨・霜・雪・露の自然現象を生じ、地上では山川万物を形成させるという宇宙論を説いている。」
なぜ、このような解説に興味を示したがというと、むかしから「陰・陽・気から織り成す調に乗れ」という言葉に引かれていたが、このなかで「気」の扱いに対してより深い意味が見えてきたから。
一見ビジネスには関係のないように思えるが、
ビジネスは、直感と数字を使いながら、ああでもないこうでもないと回答を探していく。また、企業の本質的機能としてしょうがないことだが、自分や自分達がもっとも有利になるような近道を探そうとする性質がある。そうすると呼吸が浅くなり「息が黄色く」感じるような時さえある。そのような時は、大概、心のバランスを失っている時でもある。心のバランスを失っている時(カオス)というのは、作戦が失敗する可能性が高い。
そのような局面を打開するために、心の中に宇宙観(コスモ)をつくっておく必要がある。多くの人にとって、よい「言葉」を発見したなあ、と思うときは心のバランスを欲しているときなのだろう。
コメント
小生は気功を勉強した。気が万物の根源に存在することを、実地に経験している。万人はすべからず気を重視し、尊重し、実践すべき。83歳翁。
Posted by: 河島 正 : 2008年01月05日 17:30