2005年07月26日
ワールド
アパレル大手のワールドは25日、取締役会を開き、経営陣による自社株式の買い取り(マネジメント・バイアウト=MBO)を実施して、株式を非公開にする方針を決めた。asahi.com
理由は、「すでに自社ブランドや会社の知名度は高く、大きな資金調達計画もないことから、株式上場にこだわる必要はないと判断した。 」と。
本来的には、株式公開を機能的視点でみると、その最も大きな役割は、資金を中心にした経営資源の調達システムだろう。歴史的に間接金融(銀行)に頼っていた日本の企業も米国式の流れが浸透しはじめ、直接金融(投資家)からの調達システムをつくっておかなければならないという風潮が昨今の株式公開ブームといえる。本来的にはその他のメリットは付加的なもの。(一部違った風潮もあるにはあるが・・・)
そういう観点からいうと、知名度が高く、資金調達計画もなく、利益が十分上がっておれば公開している意味はそれほどないことは確かだ。
企業としてのスピード化、独自性の追求する企業でかつ上記のような優良企業は今後、非公開化を選ぶことも十分考えられる。「ゴーイング・プライベート」もまた企業としてある意味すばらしい形だと思う。自立しているという意味で。