2005年07月13日
ギャップ・コントロール
イメージと実態。Webの運用でもこの辺の手加減(コントロール)が非常に大切だなあと思う。たとえば使用前と使用後との関係性に置き換えると、使用前はイメージが先行し、使用後は実態が存在する。そこには必ず「ギャップ」が存在する。このギャップが右肩上がりなのか、右肩下がりなのかによって、信頼関係が大きく変化する。
イメージを高めることは市場浸透の速度をはやめるには役立つが、実態が追いつかなければ、持続性に障害が発生する。実態にあわせたイメージづくりでは市場浸透が遅れる。
マスマーケティングに強いテレビ雑誌等の場合、その特性からいって大衆(マジョリティ)が対象になる。この層は、パイは大きいが温まりやすくて冷めやすい層であり、実態よりもイメージに影響を受けやすい。したがってイメージ戦略を中心に据えたくなる。
ところが、インターネットの場合、イメージだけを先行させても、実態とのギャップが大きすぎると、大衆(マジョリティ)よりもその分野に関して知識が高い、イノベータやアーリアダプタという層が掲示板やBLOGで評価や疑問を投げかけてくる。また、その情報は大衆にすぐ知れることになる。結果目論んだイメージ戦略は地に落ちる。しかもイメージを上げようとすればするほど、下降率も増大する。
目指すイメージとその実態。どの程度までの「ギャップ」が許容範囲かをしっかり押さえながら、情報設計を行うことがWebマーケティングでは大切なのであろう。いわゆる「ギャップ・コントロール」。
コメント
いわゆるインフルエンサーとしてのイノベータやアーリアダプタと上手に対話して納得できる商品を作ることが大事だと思います。そのために、商品を共創できる仕組みが必要だと思います。ブラザーのBLOGなどが1つの例だと思います。
Posted by: besus : 2005年07月13日 22:39
besus様。コメントありがとうございます。仰せの通りインフルエンサー(発言力が高く市場に対して拡声器のような役割)層とのコミュニケーションおよび相互理解は重要性が今後ますます増加すると思っております。また、マジョリティは第三者の声をもとに判断する傾向があり、その機能としてインフルエンサーが発する意見もそのひとつとして活用していくでしょう。
多くのインフルエンサー層やその周辺の層は、独自の判断力や価値観を持ち合わせているものと想定されます。従いまして各層にご理解いただけるように、情報設計やコミュニケーション形態を開発していくことは非常に大切なことだと思います。
ブラザーのBLOG、研究させていただきます。大変有意義な情報ありがとうございました。
Posted by: 高橋 : 2005年07月14日 06:13