2007年05月14日
SDミーティング
SDミーティングという会議体を新設し3週間前にキックオフをおこなった。
忙しいにも関わらず、なんでこんな面倒な会議体を作るのか?と思う方もいるかもしれない。少し説明を加えたい。
まず、SDミーティングのSDとは、「Sustainable development」の略。「持続可能な(企業活動の)開発」を意味する。なぜ僕がSustainable(持続可能な)にこだわるかというと、「企業を一時的に発展することは容易だが、持続することは極めて難しい」という強い思いがあるから。その裏には、もし持続性を組織に組み込まなければ、現状・・・最大のステークホルダー(利害関係者)である従業員の皆様、そして顧客企業様にご迷惑がかかることが目に見えるから。
SDミーティングには、過去7年間蓄積したノウハウが詰まっているし、組織マネジメント分野における僕なりの結論のひとつでもある。
まずは、フレームワークから。
使用しているフレームワークはバランス・スコアカード(BSC)。財務の視点、ステークホルダーの視点、社内業務プロセスの視点、学習と成長の視点の4つの視点を用いる。バランス・スコアカード(BSC)使用した理由は、多くのスタッフがここ数年間教育を受けているツールである点。次に経営層から末端の組織まで同じフレームワークを使用できる点。全従業員が主体的に参加できる可能性が秘められたツールである点。企業における将来価値創造に適したツールである点・・・・などがあげられる。
次にこのバランス・スコアカード(BSC)を使用した企業改善活動を組織体のどの部分に位置づけるかということになる。ミツエーはマトリックス組織なので、縦軸と横軸の二つの組織体の概念をもっている。その横軸(横断的組織)の機能を担当させる。
それぞれの視点は、いままで学んできたISO的なPDCAとか、シックスシグマ的なDMAICとか、プロジェクトの習慣化させるためのノウハウとか・・・ いろいろなツールを提供する。それぞれが主体的に活動して頂きたいと思っている。
一言いっておかなければならないこと。それは、これらの活動によって効果が上がりはじめるのは一定の時間が必要であり、そこまでは時間と経費の無駄遣いに感じてしまう可能性があるということ。しまいには「こんな活動に意味があるのか?」と感じてしまうことさえあるということ。(ISO9001でさえ効果が実感できるまでには3年の歳月が必要だったことを思い出してください。)
まず一年間は活動が止まらないように気をつけること。成果を焦らないこと。うまくいかない場合があっても落ち込まないこと。失敗しても次は必ず改善できると思うこと。ここ一年の最大のテーマはこの活動自体を習慣化させ社内文化として根付かせること。習慣化したら課題を重み付けして重点項目から実行できるようにする。さらに各活動に継続的改善の魂を埋め込む。そして全員が主体的に何らかの活動ができる段階にする。
この活動もまたゴールのないマラソンのようなもの。いつの日かミツエーという大地一面に花が咲きほこることをイメージして・・・・この地道な活動自体を楽しんでいただきたい。
コメント
ご無沙汰しております。
最近は某大手外資メーカーにてプロジェクト管理最適化コンサルをしているTです。
最終的な到達地点は同じように感じますが、接続可能というと自分の行うワークに対価を支払っていただく顧客は当然ですが、仕事を引き継ぐ部下や仲間の事を常に考えて仕事をこなすという『メンタル』こそが肝なのだな。(接続先は細分化されたステークホルダ全体ですが)と、こんな場所にいても痛感をしています。
MBAのカリキュラムにメンタルマネジメントが組み込まれてから数年経過致しましたが、まさに企業活動、プロジェクト活動、人と関わる全ての事項に当てはまる基礎が、ここに集約され、これが全体の50%。
そして、政治的または日本文化的な動き難さ(非難ではない)が20%、プロセスや知識エリア、技術力が30%といった重要度なのではないかと思われます。
組織が300人を超して来ると中々難しいと思われますが、日本発のソリューションを持って世界へ進出していただくためにも、是非動きやすいうちからそういった『風』を形にて進んでいただきたいと思います。
頑張ってください。
Posted by: siva : 2007年05月14日 23:26
Tさん、コメントありがとうございます。
「メンタルマネジメント」ですね。はじめて聞きましたがハマッテしまいそうな興味深いキーワードです。
少し勉強させていただきます。面白そうな文献等ありましたらご紹介ください(^-^;
P.s
ところで素晴らしい企業で活躍しておられますね。
:
ありがとうございました。
Posted by: 高橋 : 2007年05月15日 09:18