2006年09月12日
言葉の力
早朝スタッフが出社する前の時間に、リフレッシュルームで一緒になった、改善グループの幹部から大変いい話を聞かせてもらった。
大岡信氏の「言葉の力」。いやいや感動していまだに体がほのかに温かい。話の内容は、氏が、京都の染織家を訪れたとき、美しい桜色に染まった糸で織った着物を見せていただいたという。桜の花びらを煮詰めて色を取り出したものだろうと思ったが、実際はこれは桜の皮から取り出した色なのだったという。
「花びらのピンクは幹のピンクであり、樹皮のピンクであり、樹液のピンクであった。桜は全身で春のピンクに色づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの先端だけ姿を出したものにすぎなかった。」
と。
根っ子も幹もピンクでなければ、ピンク色の花は咲かないという話、我々の仕事の分野でも相通じるところがあるなあ、と思った。
:原文 「言葉の力 大岡 信」はこちらに(青い文字の部分)