2006年06月24日
心構え
昔、「おいおい、大丈夫か?納品は間に合うのか?」と心配しながら質問すると、「高橋さん、成果物の納品は、出来上がったときでしょう!」とマジな顔つきで応えられて閉口したことがある。1996年当時だから10年以上前の話になる。恥ずかしい話だがその当時のスケジュール感覚というものはその程度のものだったし、他社においてもたいした違いなど無かったように思える。試行錯誤の時代だったことも、そうした考え方が許された所以かもしれない。
この話を今のスタッフにしても理解できないだろう。時代は変わってスケジュール管理はクリティカルな課題であることを皆理解できているからだ。
それでも「もう少し時間があったら・・・」「もう少し要員がいたら・・・・」という話をたまに聞くことがある。気持ちは理解できるので「そうだね・・・・・」などと僕自身適当に応えてはいるが、この考え方は決してみんなのためにはならないと思っている。
それは、
1.すべては「制約条件、前提条件のなかで何がアウトプットできるか」が、プロの基本的な心構え
2.時間軸を設けない目標は、達成時の品質が悪い。
3.問題解決を「外」に求めるか、自分自身の「内」に求めるかは、人の成長スピードに決定的な影響を及ぼす
・・・と経験則的に僕が思っているから。角度を変えれば、いざという時に困らないよう、日頃のスキルアップを目指した地道な研究・訓練が如何に大切かということにたどり着くだろう。
今は分からないかもしれないが心の片隅に記憶しておくと、いつか役に立つこともあるかもしれない。