2006年04月19日
NPO
昨年の記事(nikkei net)になるが、政府は「民間が担う公共サービス」への資金の流れを促し、「小さな政府」の実現につなげるために、NPO(非営利団体)向け寄付金の優遇税制を2段階で拡大する方針を固めている。いろいろなタイプのNPO(非営利団体)が増加するものと思われる。
職業柄、会社法に関する書物も目を通すことがあるが、一般的な解釈と法律でいう定義の違いに「へえ~」と思うこともある。たとえば、「株式会社は営利法人である」というような場合、法律的には「対外活動によって得た利益を構成員に分配する」法人という意味になる。「営利」とは「利益を上げる」というよりもむしろ「利益の分配」という意味のほうが強い。
一方、NPO(非営利団体)とはボランティア活動を行う法人組織で、一般的に「営利を目的としない組織」ということになるが、法的に解釈すれば、利益は出してもよく、かつ「利益を分配しなくてもよい」組織という意味になる。社会貢献(利益は社会に分配する)という大前提を見失った組織が出現すると、いろいろ問題が出てくる可能性はある。そういった意味で、僕的には、NPO(非営利団体)です、といわれただけではピンとこないことが多い。
しかし、
最近、そういった浅はかな僕のものの見方とは程遠い、すばらしいNPO(非営利団体)と出会うことができた。社会貢献のあり方を模索していたところ、きわめて有効なヒントときっかけを頂戴した。
今後企業は、団体に支援金を払うだけの社会貢献スタイルでは不十分といわれる時代が来るのではないかと思う。(漠然とした感覚ではあるが・・・ある意味「汗」が求められるのではと。)
しかし、きっかけがないとアクションできない。そういう意味で、企業がターゲットを絞って直接支援する形式を、その分野で専門性を持つNPO(非営利団体)がきっかけを提供したり、初期サポートすることは、企業における新しい形の社会貢献活動の裾野が広がることになるかもしれない。
先日の訪エチオピアに際しては、エチオピアの子供たちを支援するNPO団体、武蔵野倶楽部の大隈広貴様には大変お世話になった。エチオピアでの彼の人脈もさることながら、NPO団体としてのスタンスが好きだ。つまり、企業や個人から支援金を集めて一括運用するだけでなく、ミツエーのように独自支援方法を検討している企業さえも、心地よくサポートしてくれたし、それはより広い意味で社会貢献の輪を広げようとしているように思えたからだ。