2005年11月28日
事故は防げるか?
15年以上経営をやっていると、一通りの事故は経験している。その都度、どうして防ぐことができなかったか?と後悔したものだ。
5-6年前、1:29:300の法則(ハインリッヒの法則)に興味をもった。米国のハインリッヒ氏が労働災害の発生確率を分析したものでそれによると1件の重大災害の裏には、29件のかすり傷程度の軽災害があり、その裏にはケガはないがひやっとした300件の体験があるというもの。
同じように、ビジネスにおける失敗発生率としても活用されており、例えば1件の大失敗の裏には29件の顧客から寄せられたクレーム、苦情で明らかになった失敗がある。さらにその裏には、300件の社員が「しまった」と思っているが外部の苦情がないため見逃しているケース、つまり認識された潜在的失敗が必ず存在する・・と。
大きな事故には「突然はない」ことは経験則で分かる。「これを放置すれば大きな事故に繋がる」というような小さな事象をこまめに吸い上げて予めできることろから準備しておくことが何よりも重要なのだろう。
国際規格ISO10002を導入してみたり、WebサイトでもVOCダイレクトなるものを設置している。些細な活動ではあるが、救われたことはいくつもある。
ところで、マンション等の耐震強度偽装問題。ハインリッヒの法則が当てはまらないことを願いたい。