2005年09月03日
日本品質管理学会
日本品質管理学会は1970年(昭和45年)に設立されたというから随分歴史がある。学会は品質王国としての日本を支え、先端分野、新しい技術・手法の研究開発の推進に寄与してきた。
先日、この日本品質管理学会主催のセミナーにおいて、ミツエーの幹部が講演およびパネル討議に参加した。テーマは「CSR(企業の社会的責任)」。経済産業省の矢野氏、ISO国内対策委員会委員の宮崎氏、リコーの平井氏、そして弊社。我々のようなまだ成長過程にある中小企業が呼ばれるというのは光栄の至りである。
CSR(企業の社会的責任)の議論が日本ではなぜ進まないのかを考えてみると、外部からの監視システムが弱いという一面がある。例えば、ヨーロッパでは社会が、米国では株主が企業に対して厳しい監視を担当している。日本の場合、企業自身が自己変革していこうという動きになっており、そうした点で経営者のコミットメントがないとなかなか進まない。経営サイドでは、「それどころではない」という本音があり、ずるずると先送りになるのだろう。また、経営者自身、過去にあまり痛い目にあったことがないという、いわば恵まれすぎた環境の存在も考えられる。
今後、CSR(企業の社会的責任)は、モラルケースからビジネスケースに移動されていくだろうし、「CSRと営利性」の関係が紐付いた好例も出てくるだろう。そうした事例に期待したい。微力ながら我々も挑戦していきたい。