2005年08月11日
人間中心設計とBSC
人間中心設計は、HCD(Human Centered Design)の訳。基本設計の段階から人間と機械の相互作用および人間特性の科学的データに基づいて機械の設計を進めるもので、特に工業製品等の開発において重要視されて来た。この分野で最も進んでいると言われて来たのがドイツであり、ISO13407(Human-centred design processes for interactive systems)は、ドイツで開発されたシステムを採用している。最近は、Webのようなソフトの世界においても人間中心設計が叫ばれるようになり、具体的にはユーザビリティ、アクセシビリティ実現へのアプローチ方法として注目されている。
ところで、昨日ある大手メーカでBSC(バランススコアカード)の導入に力を注いでおられる方と面会した。面会目的はBSCついての意見交換。いろいろ勉強になった。その中でふっと思いついたことがある。それは、バランススコアカードのような経営システムを社内に導入する場合でも、人間中心設計の考え方は非常に重要でなかろうかということ。
一般的に従業員はその会社の社風のなかで一定の価値観なり考え方を植えつけられている。そのような環境の中で、新しいシステムを導入しても、簡単には行かないのが普通。つまり、実際使うのはひとであり、そのひとが理解しやすく使いやすいようにアレンジする必要があり、また自社の社風も念頭に置きながら翻訳する必要がある。
時代の中でいろいろな経営システムが提案されつづけるが、成功に向けて最も重要なことは、システムの内容以上に、それを使いこなせるようにアレンジし翻訳する「人間中心設計」の視点とその技術ではないだろうか?
*ISO13407とは
コメント
(1)ISO-13407の制定経過を詳細に知りたい
(2)基本となったDATech(DeutscheAkkreditierungsstelle Technik)ドイツ審査認定機関 における Usability 及び人中心設計 に関する適合評価に関し規定されているハンドブックの翻訳版の貸し出しを受けたい。
Posted by: 南 照夫 : 2006年09月27日 10:08
南様、コメントありがとうございます。
本件に関しましては、ドイツTUV社の日本法人がございます。おそらく最も情報を持っているものと存じます。
連絡先
テュフ・ラインランド・ジャパン株式会社http://www.jpn.tuv.com/jp/index.html
よろしくお願いいたします。
Posted by: 高橋 : 2006年09月28日 12:06