2005年05月27日
方針管理
ボートは非常にチームの呼吸が大切な競技と聞く。いくら一人ひとりに力があっても、漕ぐタイミングや方向が違えば進行が思うようにいかない。
たとえば、3名が漕いでいたとして、内1名が反対方向に漕いでしまうと、3-1=2にはならない。実は1+(1-1)=1になる。つまり、一生懸命3名が漕いでいるにも関わらず1名分の効果しかでないことになる。漕ぐ方向が同じであることが何にまして大切だということが理解できる。
業務においても一緒。このことを方針管理という。人事管理、予算管理と並び企業運営の中核を成す重要なもの。方針そのものは、内部要因や外部要因によって変化を伴うものでもあり、正しいとか正しくない等一概にはいえない。方針管理の最も重要な要素は、方針そのものの良し悪しより以上に、チームのみんなが同じ方向に向いているかということだ。
幹部は、方針についていつもチームの皆さんに伝え続けなければならないことであり、チームの皆さんも理解するまで質問し、理解できたらそれに基づいて行動しなければならない性質のものだ。チームの皆さんにも重要な任務がある。行動と通して得た結果は、良し悪しを抜きにしてその事実を幹部に伝えていくべきものだ。このように生きたループシステムが社風化できれば、組織は怖いものがないほど強くなると言えるだろう。