2005年05月03日
胆力の共有化
胆力とは事実を捉え・判断し・実行する力といわれる。この言葉に改めて興味を持ちはじめている。理由は「知識の共有化」に挫折感を味わっているからだ。
「知識の共有化」は、経営における効率化や将来の価値を創り出すために非常に重要なテーマと言われる。僕自身このテーマに関しては4-5年にわたって積極的に関与してきた。しかし結果をみるとどうも満足する段階にない。
「知識の共有化」がなぜうまく機能できないのか? 振り返ってみた。どうも「知識の共有化のための共有化」になっていないか? つまり、「共有化」自体が目的化されているために必要以上の情報を集める場合もあるし、あるいは積極的な活用まで頭がまわっていない場合もある。
本来、「知識」をビジネスに活用しようという場合、そのままでは使えない場合が多い。その次のステップとして、見識(知識と現実のギャップを捉えること) まで高める必要がある。さらに次のステップとして胆識(見識を元に判断すること)を獲得する必要がある。さらに、事実を捉え・判断し・実行する力=「胆力」まで高めてはじめて現実のビジネスの世界で活用できる段階となる。
ところが第一ステップが目的化されているために本来の目的までたどり着くことができない。こんなところだろう。
「知識の共有化」という表現がいけないかもしれない。これからは本来の目的を明確化するためにも「胆力の共有化」というテーマでナレッジの共有化を推し進めるべきだと思う。
コメント
胆力という言葉を検索していたら、このサイトに到着しました。しかし、高橋社長のブログを以前見ておりましたので、どのように胆力という言葉をとらえられ、考えられているのか、大変参考になりました。高橋社長の経営に対する考え方には大変共感するものが沢山あります。
現在、ベンチャー成長支援と次世代ナレッジマネジメントのソリューションを提供しています。
Posted by: 沢畑 道信 : 2007年07月03日 14:25
沢畑道信様、コメントありがとうございます。言うは易し行うは難しで、日々悪戦苦闘しております。今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
Posted by: 高橋 : 2007年07月03日 15:04