2005年04月28日
創り出す喜び
日本では30年で育つ木がドイツでは150年かかるという。西洋に比べて土地が肥えているからだ。日本人がむかしから山や土地を神と崇めてきた背景には、それらが生きるための恵み提供し続けてくれたからであろう。
このようにひとの価値観は環境要因に大きく左右される。昨今の情報社会の流れを観察すると価値観の多様性が進んでいるようにも思えるが反面、個々の価値観の幅が狭まっているようにも思える。
価値観や考え方がいろいろあると錯覚しているだけで実はみんな同じことをやっているのだ。ビジネスの世界で同じ。本来企業は個性の競いといえるが実態はみんな同じことをやる。
経済の効率性を考えれば、このようなことになってしまうわけであるが、効率性だけを起点にしてものを考えても新しいものは何も生まれない。我々の分野が知価創造産業と位置づけるのであれば、苦闘を覚悟し、自らの力で「創り出す喜び」を追求したいものだ。