2005年03月20日
おき忘れ
最近ちょっと気になった経済ニュースで、「IT企業、監査厳格化」というものがある。別にITに限らずしっかりするべきだろう。
90年代に入っていくら経済が低迷を続けたからといって、政策が乱暴だったのではないかなあ。猫も杓子も起業に駆り立て、株神話をつくり、企業としての準備ができていない間に公開できるような甘やかし・・・が多かったのではないか。分かりきっていていまさら何を言うかという感じすらある。
僕に言わせれば、事業ドメインがない限り社会は相手にしてくれないという辛い思いがあってはじめて、コアとなる事業や新サービスを開発できるものだし、従業員の協力がなければ企業など存続できないという苦い経験をしてこそ、従業員とのかかわりに関して学ぶことができるようになり、品質不完全なサービスを提供し、出入り禁止になって顧客の大切さを思い知らされ、利益がなければ銀行は相手にしないという事実を経験し・・・・・。このような経験を通じてやっと企業となっていくのであって、経営理念や「経営者としての覚悟」も自ずと出来上がっていく。・・・いいことだけを並べてもそれは過程をクリアーし結果を作ったご褒美に過ぎないのだ。
今の世の中、大切なプロセスが抜けているというか、何か「おき忘れ」が存在する。それがマイナス側面として出ているのだろう。
ミツエーもまだまだ勉強すべきところは多く存在する。それでも将来のために各部門が自立して発展していけるように仕向けたいと考えている。後でしっぺ返しがないように、各幹部は辛く苦い思いもしっかり経験していただき社会に一人前と言われる人材にしていかなければと、思っている。