2005年01月20日
Blogとコンプライアンス
一年前、「Blogの可能性」に関してコラムを書いた。当時は、「ブログって何?」という方が87.1%もあり、一般的に知名度はまだまだだったが、最近、Blogを知らないひとはいないほどBlogの社会浸透は進んだ。
今後ますます企業・個人に関わらず、Blogの活用が盛んになってくるだろう。何事もそうだが、メリットが増大する裏にはデメリットも増大する。社会浸透の過程ではメリットの情報を提供しなければならない立場にあるが、ここまで知名度があがると「Blogがすべてを解決する!」というような無防備で偏った風潮も出てくるものであり、Blogに関する注意すべき点も顧客企業様に提供していかなければならないかなと思っている。
Blogの社会浸透による企業の注意点として挙げなければならないことに「コンプライアンス(倫理法令)」の問題がある。
最近米国で「Blogで会社をクビになりました」というニュースがあった。某航空会社のアテンダントが機内で撮影した写真を個人Blogに掲載したことが発端で、それが会社のブランドを傷つけたということらしい。会社員は、悪意を持って掲載したものではまったくない。このように、個人にとってはどうでもないことが企業にとっては重要なことだったりすることが多分にある。
今後、半年から1年の間に個人Blogが増殖すると同時に、Blogが起因する事故が増えるものと思われる。個人が悪意なく発した情報が、会社組織や顧客、さらに社会にマイナスインパクトを与えてしまうという事態だ。また、問題が表面化したあとには、個人の権利と義務の問題、さらに社会生活を行う上での倫理観を問われることになるだろう。
このような事態を避けるために、企業と構成員の間でなんらかの約束ごとを取り付け、相互が合意しあうという動きも出てくるかもしれない。
個人も企業も「こんなはずでは・・・」ということがないように。健全なBlogの成長に期待したい。