2005年01月13日
基礎的な二重性
時として当たり前のことを置き去りにしてしまうことがある。
たとえば、教育に関してこんなことがある。全社的に十分教育をしてからサービスを開始すべきなのか? 実践を通じて一人一人スターを作って社内に浸透すべきなのか? 新しい技術の場合、2者選択を迫られるとなかなか答えが出てこないものだ。僕の場合「両者同時に行うことが正しい」と言い切る。理屈をこねればいろいろあっても現実の世界というものはこうでないとうまくいかない。このように2者選択を迫られたときに片方だけを選択できない「基礎的な二重性」を感じる場合がある。
Webサイトに関しても同じである。Strategy(戦略)は、サイトの方向性を示すことになり、初期段階としては極めて重要なステップだ。方向性には視点を持つので、視点をどのように持つかということも同時に重要だ。たとえばサイトは
1.企業目的を達成するためなのか?
2.ユーザニーズを達成するためなのか?
さてどちらだろう? 答えられそうで答えられない複雑な関係性を感じることだろう。これはまさに「基礎的な二重性」なのだ。つまり企業サイト戦略の第一ステップは、「企業目的」と「ユーザニーズ」の2つの視点から同時にアプローチをかけ、両者のギャップから関係性を探り、有機的に結びつけようとするプロセスなのだ。
よく考えれば当たり前のことだが、案外見失いがちなことでもある。十分注意してほしい。