2004年12月19日
習慣化とマネジメントシステム
日本規格協会主催のCSRセミナーに講師として参加した山下に、「どんな質問が出た?」と質問をした。ある企業から、「なぜ、数多くのマネジメントシステムが運用できているのか不思議でならない」という質問を受けたらしい。
特別な奇策があったわけではなく、出来るようになるまであきらめずに続けたということが答えになるわけだが、山下はこのセミナーを通じてある発見をしたらしい。その中の一つにこんなことを漏らしていた。
曰く:「ミツエーのスタッフで、3年以上在籍しているスタッフは、ISOだの、ISMSだの、個人情報保護だの・・・マネジメントシステムのことは一切口に出さない。意識しなくても習慣化されており、当たり前のことをやっているという感覚ではないか? 反対に比較的在籍の短いスタッフは、よくマネジメントシステムのことを口にする。頭ではわかっていても体にしみこんでいないためではないか?」ということであった。
その通りだと思う。マネジメントシステムは習慣化するまでに非常に時間がかかり、非効率が続く性格がある。反対にこの山場を越えるとどこまでも効率化を進められる段階に達する。成功のキーワードは「習慣化」である。内容は常に改良されることを前提としているので、行動を起こさずして内容の良し悪しを論じても意味がない。まずは定義した通り行動を習慣化することに尽きる。
そういえば5年前ISO9001を導入した折、いつも言い聞かせた言葉がある。「君達。面倒だ、非効率だと騒ぐな。慣れてしまえば、朝起きて無意識の間に『顔を洗って歯を磨くごとく』」と。