2004年11月11日
ログは語る
「事実」は、我々を叱り、示唆し、アドバイスし、ヒントをくれるやさしい存在だ。例えばWebサーバに残るアクセスログは、一見数字の羅列に過ぎないが、声なき「事実」のかたまりである。辛抱強くコミュニケーションを取ろうとすると静かに語り始める。ログが語り始めるまでには最低数ヶ月辛抱づよく耐えなければならない。しかし一旦語りはじめると次第に大きな声になり、1年後にはまるでフィルハーモニーを聞いているような感覚になる。そしてそれはまさしく市場の声だということに気付く。
自社サイトでも気付くことがある。最下層にある目立たない存在の「先輩達のHot Voice」は二年近く毎日更新している。トップページからリンクを張っているわけでもない。ところが次第にアクセスが伸び、今では2000ページを越えるサイトの中で常にベスト10入りしている。市場は「生の声」に反応するということを学ぶことができた。最近アップしたバランススコアカードのキーサクセスファクターでは、PDFファイルが異様にダウンロードされている。当初この論文はかなり専門性が高いので一部の方の閲覧になるだろうと思っていた。市場は専門性の高いもの、内容の濃いものには強く反応するということを学んだ。一方市場が興味をもたないものにはトップページをはじめ全ページからリンクを張ろうが反応しないということも事実である。
アクセスログ解析なき企業Webサイト運用は、真っ暗な夜道をライト無しで自転車走行しているようなものだともいえる。
ログは今日も一灯を照らし静かに語りつづけている。企業Webサイトはどうあるべきかを!
:アクセスログ解析サービス