2004年09月19日
ユーザーエクスペリエンス
最近毎週のようにおみこしを担いだ集団を街中で発見する。氏神様の祭り(秋祭り)だという。会社のある中野の新井薬師の周辺には神社やお寺が多い。聞くところによると東京大空襲で被害にあったおり集中的に中野周辺に移ったためと聞いている。
今日、おみこしを間近でみることが出来た。「ワッセ、ワッセ・・・」と掛け声を聞きながら通りすがるおみこしを見ていると、遠い昔のこの地の風景が甦ったような、また、その時代からこの地を守る氏神が本当に居て、時間と空間を乗り越えて今現れたような・・そんな不思議な体験をした。
Webにおいてもユーザーエクスペリエンス(顧客の体験)という言葉をよく聞く。Web上でクリックしたり動画をみたりする意味にユーザーエクスペリエンスという語感を使うのであれば少し勿体無い感じがする。
過去--現在--未来という時間軸のなかで永遠に連鎖・循環が繰る返される現実。また距離・角度によってカオス(混沌)とコスモ(統一)が繰り返される現実。しかし、ひとが生きる時間はあまりにも短く、活動できる範囲はあまりにも狭くこれらの法則を体感することは難しい。その結果、今ここで起こっていることが全てだと勘違いしやすい。
我々が受け持つクリエイティブの業務とは、ユーザ意識の開放であり、意識時間・意識空間を自由に広げてやりまた自由に行き来することを可能にすることだと思う。結果、ユーザの明日の為に新たな「夢」と「知識」を提供することこそ、我々が捉えるべき「ユーザーエクスペリエンス」の意味でなければならない。みんなで新しい表現手法を突き詰め果敢に挑戦していきたい。