2004年08月01日
『イノベーションの本質』
知り合いの正田さんからメールをいただいた。僕がすきになりそうな本だ。早速読んでみたくなった。
---以下一部引用--
さて、野中郁次郎、 勝見明 『イノベーションの本質』日経BPをお読みになりましたか。次々と新製品を生み出す必要がある企業にとっては、とても役に立つと思いメールします。感心したポイントを少し引用します。
・新製品はコンセプトが大事。営業、生産、技術がそろって現場を踏んで、 新製品の夢・ビジョン・シナリオを共有する。
・相対価値でなく、絶対価値を求める
・調査データに頼らず人間を見る: データは結果論・バックミラーだ。それを超える何かを想像しないと顧客の共感は得なれない。 我々はデータより先を進むべきだ。
・表(建前)コンセプトを暴き、真のコンセプトを探り出す
・創造は、仮説設定から生まれる。仮説を立てるには、自分の中に真、善、美の審美眼を持つ。
・コンセプトをしっかり規定する
・コミットメント: 傍観者から主体的なコミットメント、限りなく理想を追い求める執拗さが、持続的競争優位をもたらす。
・最高の自社製品を時代遅れする最初の会社になる。
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成長期のベンチャー型企業には、非常に参考になる考え方だ。
コメント
実は、私もこの本読んでいます。
私が最も考えさせられたのは、ミドルアップダウンという考え方。
トップダウンでもなく、ボトムアップでもなく、ミドルアップダウン。
事例としては、ヤマハのイノベーションの例で語られていますが、
企業のミドルマネジャーが、組織のトップと第一線社員の結節点に立ち、
相互の矛盾を解消しながら、組織の壁をタテヨコに破って攪拌し、
企業に眠っているDNAを覚醒させ、知識想像プロセスを回していくという「型」です。
会社を強くし、常にイノベーションを行なえる文化が根付くには、
非常に重要なプロセスであり、ミドルマネジャーの最大の役目なんだろうなと感じました。
まだ、読んでいる途中ですが、その他にもいくつも興味深い話が書かれていました。
Posted by: 棚橋弘季 : 2004年08月05日 20:36
僕の考えでは、欧米がトップダウンで、日本がボトムアップという捉え方は間違いだなあ・・といつも思っています。どちらがより強い力が働くかといえばそうかもしれませんが、企業経営全般を考えるとそうではなさそうです。
結論から言えば、「クローズドループシステム」!
トヨタがそうです。GEにしてもしかり。
つまり、方針は、トップダウン。実行・改善は、ボトムアップなのです。この循環するシステムがあってはじめて企業が有機的に機能するように思います。
この循環を支えるポンプの役割りが、企業のミドルということでしょうね。
このページにある表が参考になるのでは
「クローズドループシステム」
http://www.mitsue.co.jp/case/construct/08.html
Posted by: 高橋 : 2004年08月06日 08:05