2004年07月26日
Webサイトとイノベータ理論&キャズム
「Webサイトとイノベータ理論&キャズム」。最近、ずう~とこのことを考えている。
サイトのミッションの最終形は、ECであれば製品が売れることであり、サービスであれば「お問い合わせ」を増やすこと。大概こういうことになるだろう。「消費行動」のプロセスに関する仮説であるアイドマの法則は大いに役に立つが、Webサイトを育てる(訪問者を増やす)ことを保証するものではない。
イノベータ理論によれば、
1.イノベータ=革新的採用者(2.5%)
2.オピニオンリーダー(アーリー・アドプター)=初期少数採用者(13.5%)
3.アーリー・マジョリティ=初期多数採用者(34%)
4.レイト・マジョリティ=後期多数採用者(34%)
5.ラガード=伝統主義者(または採用遅滞者)(16%)
の5つのタイプに分類する。
サイトは努力により一定割合で増加することは可能だ。しかし、上記のイノベータとアーリー・アドプターで構成される初期市場と、アーリー・マジョリティやレイト・マジョリティによって構成されるメジャー市場のあいだには、容易には越えがたい「キャズム(深いミゾ)」があり、今までのやり方では成長できない時期が必ず訪れる。これは実感値として感じる。
結論的に言えば、求められるコンテンツや情報の種類が違うということ。対象Webサイトがどのタイプの領域にあるのかを突き止めることからスタートし、最後にこの「キャズム(深いミゾ)」を越える施策こそ、webサイトが成功するかどうかのカギを握る。つまり最も多くの潜在顧客層が流入してくることを意味する。
参考
このサイトにある図はよく出来ているなあ。
コメント
イノベータ理論とキャズムについて書きながら、
それをコンテンツの種類との関係で深く考えたことはありませんでした。
この話は目から鱗で、Webブランディングといった話を考えるにあたっても、
光明が見えてきた感じがします。
Posted by: 棚橋弘季 : 2004年07月27日 11:53
キャズムの考え方は響いた。
ファッション(ブランド)、音楽、流行に際して”ヒット作”
と呼ばれ、大衆みんなが同じものを手にする・触るためには、
このキャズムを超えなくてはいけない訳ですね。
Posted by: 安井公平 : 2004年07月28日 11:22
>このキャズムを超えなくてはいけない訳ですね。
そうですね。
まず、大切なことは、対象Webサイトがどのタイプの領域にあるかということです。方法論は、市場のパイ、競合比較、アクセスログ解析等を組み合わせることにより概ね捉えることができます。技術が成熟してきますと、現状の訪問者数で把握することが可能かと思います。
挿入するコンテンツあるいは情報は、イノベータ理論の各タイプの持つ特性を把握する。次にキーワードを決める。そのキーワードをを元にKJ法等を使い、顧客企業様と一緒に絞込みをすれば、大きく外れることはないと思います。
Posted by: 高橋 : 2004年07月28日 12:06