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2005年07月02日

CSRとコーポレート・ガバナンス

ミツエーのCSR(企業の社会的責任)活動は、誰のためにやっているわけではなく元々自社のための活動だった。CSR活動の一種であることを教えてくれたのは、数年前たまたまご来社していただいた経済産業省の矢野氏によってである。まだまだ道のりは長いが、社内スタッフはよく協力しくれる。ありがたいものだ。

コーポレート・ガバナンスという言葉は2000年前後からよく耳にする言葉になったが、遅まきながら勉強してみると、CSRと関連性が強いなと感じる。僕の捉え方からすると、CSRはステークホルダーに関してより広い視点を持つが、コーポレート・ガバナンスはCSRの一部だと考えると整理しやすい。

コーポレート・ガバナンスは「企業統治」と直訳されているが、この言葉はなかなか曲者で利害者の立場によって解釈が異なる可能性が高いのではないか思っている。

実際日本ではどのように解釈されているかというと・・・
2003年、東京証券取引所が行ったアンケート結果を拝見すると、コーポレート・ガバナンスの充実のための必要事項として、「法令違反行為の未然防止機能の強化」(80.9%)、「ディスクロージャー、株主への説明義務の充実」(75.3%)、取締役会の機能強化」(69.9%)、「監査役の機能強化」(55.3%)となっている。

一方、Corporate Governanceの海外での定義は・・・というと、
アイラ・ミルスタイン氏(Dr. Ira M. Millstein)による定義が参考になるようだ。
--(下記日本語訳)--
コーポレート・ガバナンスとは、法律、規制、しかるべき民間の任意な活動などの混合されたものである。それがあって初めて企業の資本と人材を調達でき、効率的に経営することができるものであり、株主に長期的経済価値をもたらし、自らゴーイング・コンサーン(継続可能性)として活動できるのである。よいコーポレート・ガバナンスの主な特徴を列挙すると次のようになろう。
透明性:関連する財務と営業に関する情報、及び経営者の監視と統制についての内部プロセスについて開示すること。株主の権利と特権の保護と法的強制力の保持、企業の戦略、主要事業プラン、決定事項を独立的立場から承認し、経営者を任命し、経営者の行動と高潔さをモニターし、必要な場合には経営者交替を独立的立場から行うことができる取締役の存在。(経営戦略としてのIR-東洋経済新報社: 124Pより)
--(:ここまで)--

この書籍は、たまたま執筆者の方から直接頂いたものを拝読させていただいたものだが・・・簡単に言ってしまうと、海外におけるCorporate Governanceとは、機関投資家の視点からみた企業統治の概念と言えるだろう。つまり「長期的に株主利益を最大化すること」こそがコーポレート・ガバナンスを行う目的。

将来のことをわかったように言っても笑われてしまうが、素人の目からみると・・・企業活動における社会への影響力、ステークホルダー(利害関係者)のグローバル化。各ステークホルダーは利益相反を起こしつつも繋がりあい、お互いが信頼し頼らなければならないという複雑化した社会。また、あらゆるステークホルダーの権利主張が激しくなることを予想すれば、コーポレート・ガバナンスの概念は、より広いスタークホルダーの視点をもつCSR的な概念に近づいていくのではないだろうか?

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