ミツエーリンクス

創業者の独り言

2006年09月30日

ベルリンからのインターン

来週より海外からインターンを受け入れる。はるばるドイツはベルリンから来日する。期間は5ヵ月。春先はスウェーデンの学生を受け入れていたので2回目となる。二名ともWebサイトを見てダイレクトにインターン受け入れに関して問い合わせをしてきた人材。これもインターネット時代ならではの出来事かもしれない。会社の体力の問題もあるので一度に複数というわけにはいかないが、この活動は継続的に行っていく予定で、来年4月からも一名受け入れを決めている。
日本文化やいいところを学んで、おまけに日本を好きになって帰国していただければ幸いだと考えている。

これらの活動から期待することは、スタッフ皆さんに異文化の人々と一緒に仕事をしたり食事をしたりすることに慣れていただくこと。またコミュニケーションに慣れていただくこと。また、そうした延長線に新鮮な発見や斬新なアイデアを生み出すことができれば最高。

来年からミツエーのスタッフも海外ビジネスインターンをさせようと計画している。インターン受け入れはその準備としても有効だと考えている。何事もできることから少しずつではあるが、将来に「つながる」施策をひとつひとつ実現したい。

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月26日

啐啄同時 -そったくどうじ

昨日、ある企業(200名規模)の社長に内定したという、16年以上付き合いのある知人がその報告もかねて来社した。いやいやメデタイ話。僕は彼が社会人に成り立ての頃から知っている。当時から素晴らしい資質の持ち主だなあと思っていたが、こういう方が企業の社長になっていくんだなあ、と大変勉強になった。
彼の場合、親族でもない創業者から会社を引き継ぐわけであり、彼の実力もさることながら、創業者の決断も見事なものだと思った。数ヵ月前、創業者は彼に「啐啄です」と言われたという。創業者の内に秘めた思いが見事に表現されている言葉だ。

啐啄とは、啐啄同時(そったくどうじ)から来ているのだろう。
---引用--
卵の中のヒナ鳥が殻を破ってまさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側から雛がコツコツとつつくことを「啐」といい、ちょうどその時、親鳥が外から殻をコツコツとつつくのを「啄」といいます。雛鳥が内側からつつく「啐」と親鳥が外側からつつく「啄」とによって殻が破れて中から雛鳥が出てくるのです。
 両方が一致して雛が生まれる「機を得て両者相応じる得難い好機」のことを「啐啄同時」というのです。
---引用--

人間関係、上司と部下、師匠と弟子、親と子・・・いろいろなものに通じるなあ、と思った。身近なところで僕自身体感していることだが・・・・この人材を育てたいなあ、と思ってチャンスを提供しようとしても本人にとって機が熟していないと、なかなかうまくいかない。また本人が「いま、成長したい」と思っても、たまたま僕が見逃してしまうと、大きく成長する機会を逸してしまうこともある。やはり、「やりたい」という気持ちと「やらせたい」という気持ちが間髪入れずに意気投合したときうまくいくものだと思う。

「啐啄同時」。大切な言葉として心にとどめておきたい。

恒久リンク | コメント [1件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月22日

Controlled Chaos (管理された混沌)

15年も付き合っている非常勤監査役に先日こんなことを言われた。「高橋さんは、放任主義だからみんな自由にやっていて・・・それはそれでいいんだと思うが、そろそろ気合入れてもいいんじゃない」と。
「そうだね・・・」などと適当に対応しておいた。

社内の雰囲気を知らないひとが外部の視点からみると、マネジメントシステムなどビジバシ導入していて窮屈そうな会社にみえるかもしれないが、ミツエーを長年知っているひとがみると、そんな感想なんだろうなあ、と思った。

放任まではいたっていないが、「10%のプロセス、90%の自由」とか「自立と協調」とか「牧場運営」だとか・・そんなキーワードで運営しているので、社内の雰囲気は一見おっとりしている会社にみえるかもしれないし、比較的「過しやすい」環境かもしれない。

そんな流れのなかで・・・最近気に入っている言葉として取り上げたいもの。それは「Controlled Chaos(管理された混沌)」。この言葉は先月スイスのカンファレンスに行ったスタッフが持ち帰ってきたもの。「10%のプロセス、90%の自由」「自立と協調」「牧場運営」に通じるところがあり僕にとっては非常に受け入れやすい言葉であるし、漠然とした将来の企業像をイメージしてみると、「Controlled Chaos(管理された混沌)」という言葉は非常にしっくり来る。一定のControlledがないと組織として同じ方向に向くことができない。さらにChaos(カオス)の状態がないとサービスでも商品でも新しいものを生み出すことができない。個・組織・社会、それぞれのステークホルダーがみんなハッピーになることは、言葉では簡単にいえても、現実的には簡単ではない。一生かかっても到達することはできないだろう。もしかしたらゴールのないマラソンのようなものかもしれない。それでも努力すればいまよりも近づくことは可能か。「Controlled Chaos(管理された混沌)」。もう少し自分のなかで整理してみたい。

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月21日

Blog

僕の場合、Blogというものは不思議な存在。管理画面を開きタイトルを記入する欄にマウスを移動するまで書くことは何も思い浮かばない。テストの前日になりいざとならないと勉強もしないタイプだったので、そういった習性がこんなところにも出ている。

Blog関連で2つ。
クリエイティブ関連部門のスタッフと雑談しているときに、光と影の話題が出た。光と影というと明と暗の関係に近いと思われがちだが・・・・「江戸時代までは、影は光(光の強さ)を意味していたらしいね。」というと、スタッフがびっくりしていた。影という現状そのものに着目するか、影を作る発信元に着目するかにより言葉の持つ意味は(時代によって)違ってくるのかもしれない。「へえ~、高橋さん、それどこで仕入れたネタですか?」と質問されたので、「う~ん、忘れた」と返すと、「高橋さん、だめじゃないですか、仕入れたときにBlogにメモっておいていただかないと・・・(笑)」と。スタッフはその後辞典で調べたらしく、「・・・本当でした!」と驚きながら報告に来た。
僕のメモ帳を覗き込むような感覚でスタッフの皆さんが僕のBlogを読んでいるのか、と思った一瞬だった。

ある部門のメーリングリストを覗き込んでいる時に面白い発見をした。その部門は最近あるテーマについて外部で講演を行ったが、その出来具合のレビューにBlogを使っていた。大概講演を行うと参加者の数人は個人Blogで感想を書くもの。それを探し、部門のメーリングリストに流し、みんなでレビューをやっているようだった。
Blogは発信するためだけにあるのでなく、収集して共有することで自分たちのアクションにおける外部評価やレビューに使用できるんだなあ、と実感した。しっかりしたマーケティング活用の実例かな。

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月12日

言葉の力

早朝スタッフが出社する前の時間に、リフレッシュルームで一緒になった、改善グループの幹部から大変いい話を聞かせてもらった。
大岡信氏の「言葉の力」。いやいや感動していまだに体がほのかに温かい。話の内容は、氏が、京都の染織家を訪れたとき、美しい桜色に染まった糸で織った着物を見せていただいたという。桜の花びらを煮詰めて色を取り出したものだろうと思ったが、実際はこれは桜の皮から取り出した色なのだったという。

「花びらのピンクは幹のピンクであり、樹皮のピンクであり、樹液のピンクであった。桜は全身で春のピンクに色づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの先端だけ姿を出したものにすぎなかった。」
と。

根っ子も幹もピンクでなければ、ピンク色の花は咲かないという話、我々の仕事の分野でも相通じるところがあるなあ、と思った。

:原文 「言葉の力  大岡 信」はこちらに(青い文字の部分)
 

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月11日

「独自性」への前提条件としての「標準化」

「標準化」という言葉はかなり社内浸透しており、新人諸君でさえ抵抗なく使用している。現在、社内において2つの「標準化」プロジェクトが動いており、5つのプロジェクトが準備段階になっており「プロジェクト定義」が完成し次第動き出すことになっている。いずれも6ヵ月から2年かかる重要なプロジェクトだと思っている。

ミツエーが社内において、「標準化」という言葉を使用するときは、それは「ばらつき」の低減を意味する。ばらつきの低減は品質アップにつながる。同時にばらつきの低減は、定義された標準化そのものがはたして正しかったのか?という・・・「有効性の検証」を測定するための前提条件になる。また、プロセス上で発生する品質のダウンを引き起こす根本要因を発見することにも役立つ。さらに作業の標準化は効率化の一歩となり、教育という側面では習得期間の短縮を図ることが可能だ。成果物におけるリードタイムの圧縮は顧客満足につながり、これら一連の効果は、経営品質を高めることになる。したがって、標準化に関しては全社をあげて常に取り組まなければならないテーマだと認識している。

しかし、それだけではない。

我々は常に独自性やクリエイティブを追い求めているが、1から10まですべて斬新なものをと思ってもなかなか時間が許さない。高いクリエイティブ性といわれるものさえ、その80%は、標準化で乗り越えることができる。後の20%が独自性やクリエイティブの勝負ということになる。むしろ、その20%に感性や時間を集中するためにも、土台となる80%はとどまることなく、標準化していかなければならない。
「標準化」とは「独自性」への前提条件と僕は思っている。

恒久リンク | コメント [2件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月09日

結局、はまる

結局ゲームにはまった・・ということになるかもしれない。おかげで当Blogもエントリーが途絶え気味。まず、先週の週末DSを購入(新品が品切れだったので中野のまんだらけで新品より高い中古品を購入)。もちろん「どうぶつの森」も。このゲームで面白いところは、自分で設計ができるところか。さらに、自分の性格が如実に出てしまう・・・いわば自己発見ゲーム。
ゲームをしながら、おかしくて噴出してしまう。・・・これが僕ね、と。
たとえば、ゲームを開始すると共に森の木をすべて切り落とし、(高値で売れる)果実の木にすべて植え替える。自宅の改装(5段階レベルアップ可能)は多額の資金が必要であるが、一段階レベルアップをするときには、二段階高いレベルの改装資金まで蓄えた上で実行する。資金の獲得(魚釣りと、虫取りによる)はタイマーを夏場の深夜に設定すると数時間で20万ベル可能であることを発見し、徹底してそのパターンを守る。少し余裕のあるところも見せないと・・・と思い、他人のDSから花の種をもらい、1週間あまりで300本あまりの花を植えて・・・花の森を目指す。・・・・(知らない人にはさっぱり分からないだろうが)こんな感じでやっている。あと一週間で理想の森にしたい・・・そして自分自身がゲームから目が覚めることを願う。たぶん大丈夫だと思う・・・・

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]

2006年09月08日

もうひとつのホロン

いまから20年以上前の話になるか? ホロンという言葉が流行した。この言葉は企業経営に応用され、ホロン革命とかホロン経営・・・等多くの書籍が書店にならんだ。ホロンとは、ギリシャ語で“全体”を表すホロスと“個”を表すオンの合成語。「個と全体との有機的結合」を示すことばとして使われた。

当時、社会生活において価値観は多様性の時代に突入していた。多品種小ロットに対応した企業経営を模索していた時代でもあった。そのひとつの手法としてホロンという概念を企業活動に取り込もうとした時代だと認識している。企業活動における最大のステークホルダーである従業員との関係性において、お互いの価値観をお互いが理解し、有機的な関係性を構築しようという試みであった。たとえば若い従業員のアイデアや意見を取り入れた商品開発の重要性などが叫ばれた。好例として一従業員のアイデアを企業トップが採用したとされたアサヒビールのスーパードライ誕生逸話は当時誰もが知る有名な話になった。

いま、企業はガバナンス、コンプライアンス、内部統制・・・等、なかなか難しい要求を突きつけられている。一年前、一通り勉強しなければならないと思ってメモッタ経験がある。どれもこれも面倒で・・・・・こんなガンジガラメで面倒なことをいちいちやっているようでは経営も大変だなあ、と思った。それでも一通り形を作っておこうということでコンサルにもお願いしながら内部専門チームが6ヵ月以上も定義つくりを行っている。もうすぐ運用が開始されるという。

最近「ふっ」と思ったことがある。それは、
80年代は、最大のステークホルダーである従業員との有機的関係性構築をめざした活動をホロンというキーワードで行った。
いまは、もうひとつのステークホルダーである株主との有機的関係性構築をめざした活動を内部統制というキーワードで行っている。

「もうひとつのホロン」ね、と思うと少し気が楽になる。

恒久リンク | コメント [0件] | 関連情報(トラックバック) [0件]


関連情報

Menu

創業者の独り言
バックナンバー

プライバシー&サイトポリシーCopyright (c) 2011 Mitsue-Links Co.,Ltd. All Rights Reserved.

Web制作、ホームページ作成、Flash制作:Webサイト構築、Webサイト運用:ブロードバンドコンテンツ(音声制作、動画制作):システム開発、Webマーケティング、Webブランディング、Webコンサルティング・・>のWeb Integrationならミツエーリンクスにお任せください。